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三菱UFJ銀行はサイバーエージェントと提携し、年度内にデジタル広告事業を始める。事前に同意を得た口座所有者の預金額や年齢などが、広告主のアピールしたい対象に合致すると、スマートフォンなどの端末情報とひもづいて広告を表示する。金融データを生かした外部媒体への広告配信は大手行で初となる。
両社は4月上旬、提携で基本合意した。サイバーエージェントから広告配信システムの開発や人材の協力を得て、三菱UFJ銀が広告事業に参入する。両社は2023年度以降、広告事業の効果やニーズを検証した上で、合弁会社を設立して事業拡大を図ることも視野に入れている。
三菱UFJ銀は約3400万人の預金口座や約120万社の取引データの活用を想定している。顧客の同意を前提に、口座所有者の年齢や性別、住所に加え、預金額や運用資産・住宅ローンの有無といった金融データを匿名化した上で利用する。広告主は宣伝したい対象として、例えば「預金1000万円以上の女性」や「資産運用している40歳代男性」などに絞る。対象に合った個人や法人が、スマホやパソコンなどの端末でSNSやアプリ、検索サイトなどを利用すると、広告が表示される仕組みだ。
三菱UFJ銀は3メガバンクの中で預金者が最も多く、口座維持のコスト負担が課題となっていた。低金利の長期化で運用ではコストがまかないにくくなっているため、預金者情報を活用して収益力を高めたい考えだ。広告主の企業は金融データにひもづいた特定の層を狙い、効率的に宣伝できる利点がある。口座所有者は、自らの属性や趣向に合った情報に触れやすくなる。
21年11月施行の改正銀行法で銀行の広告事業が解禁されたのを受け、三菱UFJ銀は参入を決めた。住信SBIネット銀行も今年2月、顧客の口座情報を活用して広告業に参入すると発表している。銀行などの子会社では以前から認められ、三井住友フィナンシャルグループ(FG)は21年7月に電通と設立した子会社を通じて、三井住友銀行のアプリやウェブサイトなどに広告を表示する事業を手がけている。
三菱UFJ銀行はサイバーエージェントと提携し、年度内にデジタル広告事業を始める。事前に同意を得た口座所有者の預金額や年齢などが、広告主のアピールしたい対象に合致すると、スマートフォンなどの端末情報とひもづいて広告を表示する。金融データを生かした外部媒体への広告配信は大手行で初となる。
両社は4月上旬、提携で基本合意した。サイバーエージェントから広告配信システムの開発や人材の協力を得て、三菱UFJ銀が広告事業に参入する。両社は2023年度以降、広告事業の効果やニーズを検証した上で、合弁会社を設立して事業拡大を図ることも視野に入れている。
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